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2022年4月号

来源:    发布时间:2022-04-26 16:16    点击量:557

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最高人民法院知的財産権法廷が2021年度報告を公表

1、案件の基本データ

2021年、最高人民法院知的財産権法廷(以下、「知財法廷」と略称します)は技術類知的財産権及び独占禁止案件を5238件受理し(4335件を新規に受理し)、3460件を結審し、結審率は79.8%でした。知財法廷が受理した案件は法院全体の受理件数の17.8%を占め、そのうち、受理した民事第二審案件は法院全体の68%を占め、行政第二審案件は法院全体の100%を占めました。また、新規受理案件は法院全体の16.4%を占め、結審案件は法院全体の13.5%を占め、受理案件数及び結審案件数はいずれも全院各部門のトップでした。2020年同期と比べて、新規受理案件は1158件増加し、増加率が36.4%であり、結審案件は673件増加し、増加率が24.1%でした。

2、裁判官1人当たりの結審案件数と案件平均審理期間

2021年、裁判官1人当たりの結審案件は83.5件で、前年比1.2%増となりました。各種類案件の平均審理期間は134日であり、民事第二審実体案件の平均審理期間は129.4日であり、行政第二審案件の平均審理期間は143.6日でした。裁判官1人あたりの手持ち案件数がますます増加しており、且つ難案件が増えているため、前年度と比べて、平均審理期間が長くなりました。

3、案件分類データ

新規に受理した2569件の民事第二審実体案件のうち、特許権侵害紛争案件は576件、実用新案権侵害紛争案件は806件、専利(特許、実用新案及び意匠を含む)出願権と専利権帰属紛争案件は213件、植物新品種権紛争案件は68件、集積回路配置設計紛争案件は2件、技術秘密紛争案件は79件、コンピュータソフトウェア紛争案件は593件、技術類知的財産権契約紛争案件は153件、独占紛争案件は25件、その他の紛争案件は54件でした。特許権侵害紛争、コンピュータソフトウェア紛争、専利出願権と専利権帰属紛争、技術秘密紛争及び植物新品種権紛争等の案件は大幅に増加しました。管轄権異議案件は減少しました。

新規に受理した1290件の行政第二審実体案件のうち、特許復審紛争案件は457件、実用新案復審紛争案件は36件、外観設計(意匠)復審紛争案件は3件、特許権無効紛争案件は283件、実用新案権無効紛争案件は234件、外観設計権(意匠権)無効紛争案件は102件、植物新品種復審紛争案件は1件、独占行政紛争案件は2件、行政処罰や行政裁决等のその他の行政案件は172件でした。前年度と比べて、各種の行政紛争案件が大幅に増加し、特許復審紛争案件及び特許権無効紛争件の増加が最も大きくなっています。知財法廷は、植物新品種権紛争と独占行政紛争案件を初めて受理しました。

4、裁判結果データ

結審された3460件の民事及び行政案件のうち、原判決が維持された案件は2272件であり、維持率は65.7%でした。取り下げられた案件は509件、取下げ率は14.7%であり、調停により結審された(民事調停書が作成された)案件は198件、調停率は5.7%であり、調停・取下げ率は合わせて20.4%となりました。破棄差戻しされ又は原判決を覆された案件は468件で、破棄率は13.5%であり、そのうち、破棄差戻率は0.8%であり、前年の2.2%と比べて大幅に低くなり、その他の形により結審された案件は13件でした。

結審された2023件の民事第二審訴訟案件のうち、原判決が維持された案件は1004件であり、維持率は49.6%でした。取り下げられた案件は440件、調停により結審された案件は198件であり、調停・取下げ率は合わせて31.5%でした。破棄差戻しされ又は原判決を覆された案件は381件で、破棄率は18.8%でした。民事管轄案件の破棄率(判決を覆された案件の比率)は4.8%でした。

結審された971件の行政第二審訴訟案件のうち、原判決が維持された案件は862件、維持率は88.8%でした。取り下げられた案件は43件、取下げ率は4.4%であり、破棄差戻しされ又は原判決を覆された案件は64件、破棄率は6.6%であり、他の形により結審されたのは2件でした。

5、外国、香港・マカオ・台湾に関連した案件

2021年、知財法廷は、外国、香港・マカオ・台湾に関連した案件を437件新規に受理し、受理案件総数の10.1%を占め、前年比16.2%増となりました。そのうち、外国に関連した案件は382件で、新規受理案件総数の8.8%を占め、香港・マカオ・台湾に関連した案件は55件で、新規受理案件総数の1.3%を占め、民事第二審訴訟案件は176件であり、行政第二審訴訟案件は261件でした。外国、香港・マカオ・台湾に関連した案件を280件結審し、結審案件総数の8.1%を占め、昨年とほぼ同じでした。

6、案件全体の特徴

(1)民事及び行政実体案件の数は増え続けています。新規に受理した民事第二審訴訟案件は2569件、前年同期比の31.8%増であり、新規に受理した行政第二審訴訟案件は1290件、前年同期比92.5%の大幅な増加となっています。これによれば、科学技術発展の知的財産権司法保護に対する強いニーズを十分に反映しています。

(2)ますます先端技術に関わる案件が多くなっています。新型紛争が多く発生しており、1/4超の案件が新世代情報技術、生物医学、ハイエンド機器製造、省エネ・環境保護、新材料、新エネルギーなどの戦略的な新興産業に関わっており、且つ増加率が明らかに加速しています。

(3)訴訟の国際化がより際立っています。受理した渉外案件は急速に増え続けており、一部の案件の国内訴訟と外国訴訟が相互に関係しており、知的財産権の国家発展の戦略的資源及び国際競争力の中心的要素としての役割はますます際立っています。

(4)案件発端地の地域性がより目立っています。案件は主に経済発達地域及び産業集中地域から発端し、知財法廷が受理した案件のうち、半分以上は北京、上海、広州知的財産法院からですが、中西部地域(鄭州、成都、武漢など)からの案件も急速に増加しています。


最高人民法院知的財産権法廷が過去3年間の統計データを発表

2019年1月1日から、知的財産法廷が全国範囲内の特許等の技術類知的財産権及び独占上訴案件を統一的に審理し始めました。過去3年間で、専利、新品種植物、集積回路配置設計、技術秘密、コンピューターソフトウェアなどの技術類知的財産案件を9368件受理し、7625件を結審し、独占案件を90件受理し、55件を結審しました。そのうち、渉外案件を877件受理し、596件を結審しました。過去3年の間に、民事第二審訴訟案件の平均破棄率は18.8%であり、法廷設立前より高く、調停・取下げ率は35.5%であり、第二審実体案件の平均審理期間は122.6日であり、知財法廷設立前(一般的に半年以上)に比べて明らかに短縮されました。


「最高人民法院の<中華人民共和国反不正当競争条例>の適用に係る若干の問題に関する解釈」が公布

2022年3月17日、「最高人民法院の<中華人民共和国反不正当競争条例>の適用に係る若干の問題に関する解釈」(以下、「解釈」と略称します)が公布されました。「解釈」は全部で29条あり、政府関係部門、学術界、実務界、社会公衆の意見を広くヒアリングした上で制定されました。「解釈」は、イノベーションへの促進、市場競争行為への規制、及び社会の関心への対応という観点から、模倣混同、商業信用毀損、ネット不正競争などの社会から注目されている不正競争行為をさらに明確にし且つ細分化し、発展と安全、効率と公平、活力と秩序の関係を適切に処理し、各種の市場主体の投資興業及び規範的且つ健全な発展のために公平で透明且つ予測可能な競争環境を構築するものです。2021年、全国各級の法院が結審した合計7371件の不正競争案件のうち、模倣混同行為に係った案件が大きな割合を占めているため、「解釈」は11条の条文で反不正当競争条例第6条の「模倣混同」についての規定を重点的に細分化しました。「解釈」の制定は、裁判規則と裁量を統一するための重要な法治措置です。各種の不正競争案件を公正に審理することにより、保護規則及び権利の境界を明確にし、イノベーション創造を激励し、無秩序な競争を防止できます。2022年3月20日より「解釈」が施行されました。


北京知識産権法院が独占禁止、反不正競争案件に関する記者会見を実施

北京知識産権法院は3月16日、記者会見を実施しました。同法院が審理した競争独占関連の10大典型事例を公開し、新設した専門裁判官会議競争独占委員会及び競争専門審判チームの状況を公表しました。法院設立(2014年)から2021年末まで、北京知識産権法院は独占禁止、反不正競争案件を1436件受理し、1244件を結審しました。近年、同法院が受理した競争独占案件は明らかに増えており、2020年には、競争独占案件を184件受理し、2021年には約66%の増加率で306件に達しました。2022年には、競争独占案件が500件を超えると予想されます。受理した競争独占案件の種類もますます多様になってきて、製造業、サービス業などの伝統業界や、情報安全、民生保障などの重要な分野だけではなく、科学技術イノベーション、デジタル経済などの新分野、新業態、新モデルに係った案件(例えば、巨大プラットフォーム企業の独占禁止案件やインターネット分野の新型商業モデルの反不正競争案件など)もますます増えてきました。


2021年度の商標審査審理業務、応訴統計データが公表

2021年、商標登録件数は773.9万件であり、前年比34.33%増となりました。そのうち、中国国内の商標登録件数は754.3万件であり、全体の97.5%を占め、外国出願人の中国での商標登録件数は19.4万件であり、全体の2.5%を占めました。商標登録出願の平均審査期間は安定的に4ヶ月以内に維持され、2021年末までに一般的な状況の商標出願の出願日から登録までの期間は7ヵ月に短縮されました(一般的な状況とは、商標登録出願手続きに不備がなく、受理・審査された後に直接初歩的登録査定又は拒絶査定することができ、且つ復審、異議申してなどの後続手続きが存在しない状況を指します)。また、商標法に基づき、使用を目的としない悪意のある商標登録出願を合計482000件取り締まりました。また、職権に基づき、1729件の登録商標を無効宣告しました。2021年、商標局はマドリッド協定議定書に基づく国際商標出願を5928件受理し、マドリッド加盟国で世界第3位にランクされました。

2021年、法院(裁判所)から受理通知を29961通受領するとともに、法院(裁判所)の判決書及び裁定書を18584通受領し、事情変更で敗訴した案件を除いて、一審、二審の勝訴率はそれぞれ91.8%、86.1%でした。

 

専利及び商標審査14次五か年計画が発表

国家知識産権局は、「専利及び商標審査14次五か年計画」(以下、「計画」と略称します)を発表しました。「計画」には以下7つの主要な任務が設定されています。

1、引き続き審査制度を整備する。
2、審査の品質を着実に向上させる。
3、引き続き審査の効率を向上させる。
4、出願品質の向上を協同で推進する。
5、審査組織機構の運営効率・効果を向上させる。
6、行政簡素化と権限委譲、監督と管理の両立、サービスの最適化についての審査改革を深める。
7、審査審理業務の国際提携に全面的に深く取り組む。

「計画」には、専利及び商標審査業務の主要な予期性指標が設定されています。

専利及び商標審査業務の主な予期性指標

指標名称

2020年

(基礎値)

2025年

(予測値)

特許の審査期間

20ヶ月

15ヶ月

専利無効結審期間

6ヶ月

6ヶ月

専利審査品質のユーザー満足度指数

85.4

85以上

特許審査結審の正確率

92.2%

95%

一般的な状況の商標登録期間

8ヶ月

7ヶ月

商標譲渡の初回審査期間

2ヶ月

1ヶ月

商標変更及び更新の初回審査期間

1ヶ月

15日

商標異議案件の審査期間

14ヶ月

10ヶ月

商標復審案件の審査期間

6ヶ月

5.5ヶ月

商標無効案件の審査期間10

10ヶ月

10ヶ月

商標登録実体審査の合格率11

95%

97%

1、特許実体審査請求の発効日から初回の登録査定までの平均審査時間を指す。
2、専利無効案件の受理日から結審日までの平均審理時間を指す。
3、ランダムサンプリングアンケート調査により、特許、実用新案、外観設計(意匠)、復審、無効請求、受理、事務処理、PCT国際予備審査及び調査などの8種類の審査業務に対するユーザーの満足度状況を得て、各業務の満足度数値に重み付けをしたうえで専利審査品質に対するユーザー満足度指数を取得する。
4、特許結審案件のランダムサンプリングにおいて、検査に合格した案件数と抽出した全ての案件数との比率を指す。
5、一般的な状況に適合した商標登録出願の出願日から商標登録公告日までの期間を指す。一般的な状況とは、商標登録出願手続きに不備がなく、受理・審査された後に直接初歩的登録査定又は拒絶査定することができ、且つ復審、異議申してなどの後続手続きが存在しない状況を指す。
6、譲渡申請提出日から初回審査決定又は通知書の作成完了日までの期間を指す。
7、変更又は更新申請提出日から初回審査決定又は通知書の作成完了日までの期間を指す。
8、異議申立て書の提出日から審査決定発行日までの平均審理時間を指す。
9、復審請求日から復審審決発行日までの平均審理時間を指す。
10、無効宣告請求日から審決発行日までの平均審理時間を指す。
11、商標案件のランダムサンプリングにおいて、抽出した案件のうちの合格件数と抽出した全ての商標案件数との比率を指す。



2022年3月30日、外観設計権(意匠権)の年金、個別指定料基準が公布

2021年6月1日より施行された第4回改正後の「中華人民共和国専利法」によりますと、外観設計権(意匠権)の保護期間は10年から15年に延長されました。外観設計権(意匠権)の第11~15年度の年金は年間3000元です。

2022年2月5日、中国政府は「ハーグ協定のジュネーブ改正協定」(1999年)の加入書を寄託して、中国は1999年の改正協定の68番目の締約国となり、ハーグ条約の77番目の加盟国となりました。1999年の改正協定は2022年5月5日をもって中国で効力を生じることになります。中国個別指定手数料は第一期(1~5年)4100元、第二期(6~10年)7600元、第3期(11~15年)15000元です。


2022年1月1日より、国家知的財産権局は紙の商標登録証の発行を停止

2022年1月1日より、国家知的財産権局は紙媒体での商標登録証の発行を停止しました。紙媒体での商標出願に商標権が付与された場合、「商標登録証受領通知書」が郵送され、登録権利者は当該通知書に指定されたウェブサイト及びアクセスコードを用いて、中国商標局ウェブサイトにアクセスして電子商標登録証を取得できます。電子形式での商標出願の場合、今まで通りに、商標オンラインサービスシステムにアクセスして電子商標登録証を取得することできます。登録権利者が自ら電子商標登録証を閲覧し、ダウンロード・印刷することができます。


2022年3月1日より、国家知的財産権局は専利電子出願の紙の専利証書の請求受理せず

国家知的財産権局は、専利審査サービスの全面的な電子化を推進し、2022年3月1日(当日を含む)より、専利電子出願の紙の専利証書の請求を受理しなくなり、関連する専利証書は、電子専利出願システムのみで発行されるになりました。電子専利証書の真偽は中国専利電子出願ウェブサイトを通じて検証することができます。